話の流れ

源氏物語のテーマは何か、何を書こうとしたのかなど学者・研究者・評論家は色んなことをおっしゃってます。色んな面があって共感する部分も多いのですが、それらは読み終えてから考えればいいでしょう。

ただ長く複雑な源氏物語を原文で読もうとなると大体どんな話なのかポイントはどこかなど予備知識として知っておく方がいいと思います。あらすじやダイジェスト版などは一杯出てるし、「ここだけはおさえておけ、源氏物語のツボ」なんてのもあるかと思います。

先入観を与えるつもりは毛頭ないのですが、全編を読んだ後で私が感じたところを記してみます。
 
第一部前半  1桐壷 ~ 13明石
 「桐壷」は物語の初め、時代・舞台・登場人物の関係などキチンとつかむ。
 「帚木」前半はつまらない、「空蝉」の所に来て俄然面白くなる。
 「夕顔」は54帖中ベスト5に入る。ここまで来れば大丈夫、もう止められません。
 「若紫」からは本チャンの物語(紫のゆかり)。「葵」と「賢木」は重要。
 「須磨」「明石」で新しい物語(明石物語)が始まる。面白くなるぞと予感される。

第一部後半 14澪標 ~ 33藤裏葉
 都にもどった源氏、栄華への道を登っていく、読んでいて楽しい。
 藤壺が亡くなる「薄雲」は重要。この辺から紫の上と明石の君の心理劇が始まる。
 玉鬘十帖、サイドストーリー的に一気に読む。各帖毎に面白い。玉鬘はいい女です。
 六条院の完成、源氏の最盛期で大団円。
 
第二部  34若菜上 ~ 42幻
 「源氏は若菜から読めばいい」(折口信夫) 確かにぐっとトーンが変わる。
 源氏・柏木・夕霧vs.紫の上・女三の宮・落葉の君・雲居雁、、三角関係のオンパレード
 「あわれ柏木!」 「あわれ紫の上!」 「あわれ光源氏!」 で幕が閉じられる。

第三部  43匂宮 ~ 54夢浮橋
 竹河三帖はすっと通り抜ける。そして宇治十帖、これはたっぷり半年はかかる。
 最初は重いしややこしい、「ウジウジするな薫!」と叫ぶこと数度。
  浮舟が出てきてパッと面白くなる。「浮舟物語」これこそフィナーレ。
 「やっと宇治まで辿りついた」という満足感が待っていま~す。

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話の流れ への8件のフィードバック

  1. 清々爺 のコメント:

    ブログ作成者の補足コメントです。

    文学者、作家など玄人の方々は挙って「源氏物語は宇治十帖こそ面白い」とのご意見です。登場人物が織りなす人間劇の様が近代小説風に描かれていてこの時代にしては正に奇蹟だ、、、といった論調です。

    そうなんでしょう、それだけに素人には難しいのです。そして何よりもツライのはあのスーパーヒーロー光源氏が出てこないことです。でもとにかく最後まで読もうと歯を食いしばって読み続けると浮舟が登場するのです。読んで来てよかったと思うこと保証します。ちょうど今から2年後には「東屋」「浮舟」あたりをやっている筈です。

  2. 髭白大将 のコメント:

    うーむ、同じ時期に同じものを一緒に読んでいても感想は違うなぁ。帚木前半はつまらない、空蝉になってから……は同感です。軒端の荻とのくだりなんか面白いね(でもあれ、現代の感覚からしたらとんでもない犯罪。家宅侵入、未成年者淫行=あるいは婦女暴行、窃盗=空蝉の薄衣を盗んできた、あとストーカー法にも引っかかる?)。
    「夕顔」がベスト5に入るというにも異議ありです。さっきまで健康だった若い女性が突然死? そりゃ、殺人事件だぜ。怨霊のせいにしちまうのはひどい。ま、それは現代感覚で見るからだといわれればそれまでですが。
    もう一つ、なぜsassa師は玉蔓が「いい女だ」というのか? いくら保護者で経済的な庇護者である源氏であっても、イヤならイヤと言えばいい、好きなら積極的に身を任せればいいのに(その機会はいくらでもあった)、思わせぶりに靡くような靡かないような。これも時代がそうだったという人もいるでしょうが、空蝉はイヤだとはっきりしている。朧月夜も自分の意思で源氏に馴染んだ(独身時代に遊んだ?)けど、その後、朱雀帝に仕えてからは決して源氏になびかなかった。僕は朧月夜のほうがウジウジしている玉蔓よりよほどいい女だと思うがいかがでしょうか。
    まだ、このあたりまで読んでいない人には申し訳ないけど、あまりsassa師が玉蔓=いい女説を唱えるので反論したくなってしまいました。長くなってゴメンね。

  3. 式部 のコメント:

    年齢のせいでしょうか、私は夕顔も空蝉も紫の上も朧月夜も六条御息所も明石の上も玉鬘も浮舟もみんないい女に思えます。今も昔もいろいろな考え方をする人がいて、それなりに認めたくなってくるのです。
     この物語は男性よりも女性の描き方のほうが優れているように思います。(作者が女性だからということもありますが)だから、好き嫌いを離れて、それぞれの苦しみに感情移入でき、その結果「みんないい女」になってしまいます。

  4. 清々爺 のコメント:

    髭白大将どの&式部どの 絶好のタイミングでのコメントありがとうございます。こう言うコメントいただいて我が意を得たりと嬉しくなってます。

    この「道しるべ」は既読の人には「そんな見方もあるのならもう一回読んでみようか」と思っていただき、初めての人には「そんなに色んな見方があるのならオレが読み解いてやろう」と奮い立っていただければとの思いから、多分に独善的な言辞を弄しているもので、謂わばアジ文ですから。

    髭白大将の反論には百ぐらい言いたいことありますけど、そこはまた10月以降に議論するとして(軒端の荻のところ&夕顔の巻楽しみです)、式部さんのまとめこそさすがだと思います(講読会でのフリートークも大体こんな調子でしたよね)。

    一つだけ。玉鬘を「いい女」と表現したのは不適当でした。「好きなタイプ」「好ましい女性」と言うべきでした。あくまで主観的なもんですからね。最近とみに筑紫で育った玉鬘と筑波で育った(筑波にも居たと言うのが正確だが)浮舟に愛しさを感じているsassaなのです。

  5. 進君 のコメント:

    読んでいますよ。
    話の展開に広がりがあって、想像力が掻き立てられます。
    でも、問題は「源氏」に対する基礎知識が不十分で、ブログ作成者と投稿諸氏とのコメントの“やりとり”になると、ついていけないこと。 
    この調子だと、訳が分からなくなりそう。 
    ダイジェスト版を速読して この“やりとり”をfollowできるようにしなくては。

    PS 『しゅうとめ』的指摘ですが、13明石/13澪標となっています。どちらかの巻数は
        おかいしいのでは?

    • 清々爺 のコメント:

      コメントありがとうございます。

      「進君」→「すすむのきみ」ですか、イケイケドンドンの感じでぴったりじゃないですか。

      わざと挑発的にやってる部分あるので分からないところは「チクショーめ」とつぶやいて無視してください。キチンと読み始めればすぐ追いつけます。
      ムック本なんかでざっとあらすじと登場人物をおさえておけば十分ですよ。

      誤植ご指摘ありがとうございます。ドンドン指摘してください。このブログのツール極めて優れもので前言修正なんか超簡単なんです。

  6. 青玉 のコメント:

    未だ原文はほとんど手をつけていないし、それぞれの女性の性格、個性がつかめていません。
    ただ現代語訳でさらりと胡蝶まで読んでみて好きな女性(好み)と憧れの女性では異なる気がします。
    今のところ私の憧れの女性は明石の君です。
    娘を手放し耐える女、おくゆかしく、芯はしっかり者、美貌で紫の上からも嫉妬される。
    自分にはないものに憧れる、私の場合まさにそれです。
    読んでいくうちに又変わるかも知れませんが・・・

    • 清々爺 のコメント:

      明石の君ですか、、シブイですね。
      何と言っても「明石物語」の主役ですから出番も多い。名場面も数々。
      明石でのカケヒキ(源氏に来させるか源氏宅へ赴くか)、大堰での子別れ、、いっぱいあります。お楽しみに。。

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