玉鬘(8・9) 右近・乳母 玉鬘の将来を相談

p202 – 210
8.右近、三条、御堂で玉鬘の将来を祈願
 〈p206 少し足馴れた右近は、〉

 ①長谷寺御堂で玉鬘の将来を祈願
  →ここで豊後介は初めて事情を知る。驚いたことだろう。

 ②右近が源氏との関係を告げる。これで一気に展望が開ける。

 ③下女三条の言葉
  「大悲者には、他事も申さじ。あが姫君、大弐の北の方ならずは、当国の受領の北の方になしたてまつらむ。三条らも、随分にさかえて返申しは仕うまつらむ」
  →これこそ一行の本音であろう。玉鬘に玉の腰に乗ってもらって自分たちもそのお裾分けに与りたい。当然でしょう。

 ④「藤原の瑠璃君」 玉鬘のこと。

9.翌日、右近と乳母、玉鬘の将来を相談する
 〈p210 夜が明けたので、〉

 ①右近と乳母が語り合う。
  右近は自分の現況、源氏を取り巻く女君のことを語る。
  故藤壷の宮・明石の姫君(後に中宮になるのを見越しての言い方)・紫の上。玉鬘はこれらの女君に引けを取らないとして美しさを礼讃する。

   かうやつれたまへるさまの、劣りたまふまじく見えたまふ

  →きちんと身なりを整えれば御方々よりも美しいかも、、、の気持ちが入っている

 ②乳母の言葉
  「16年間の生活を捨てて子どもたちとも別れ姫君を京にお連れしてきたのですよ。右近さん、どうか即刻父内大臣にとりなして下さい」
   →誠に切実な訴えだと思います。

 ③右近は源氏と夕顔の関わりを語り源氏に話を持ち込むことを示唆する。 

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玉鬘(8・9) 右近・乳母 玉鬘の将来を相談 への2件のフィードバック

  1. 青玉 のコメント:

    この両場面、再会を喜び玉鬘の将来に期待すると共にそれぞれの本音というか下心が見え隠れして面白かったです。

    衣裳次第でいかようにも美しくなる・・・これも女の視点から見ていて興味深いです。
    もちろん母、夕顔譲りの美貌があってこそでしょうけどね。

    • 清々爺 のコメント:

      ありがとうございます。

      こういう遭遇・出会いの場面、逢うところがクライマックスなのでその後の場面では如何にクライマックスを持続させるかが小説家の腕の見せ所じゃないでしょうか。

      玉鬘を16年間も探し求めて来た右近、やっと玉鬘に巡り合えた。そして段落9の場面で右近は初めて玉鬘をじっくり見る。何せ田舎暮らしで16年、どんな容貌・どんな人柄に育っているのか期待より不安の方が強かったのではと思います。

       右近が乳母に語る玉鬘の評価:
        「おぼえぬ高きまじらひをして、多くの人をなむ見あつむれど、、、、(中略)、、、ただこれを、すぐれたりとは聞こゆべきなめりかし(p208 5行目)」

       この長口上で玉鬘がどんな風なのか分かり乳母はどんなに嬉しかったことでしょう。そして読者も「こりゃあいいぞ!」って続きに期待が湧いてきたのだと思います。
       

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