帚木(14) 方違え 紀伊守邸へ

p126 – 134

14.源氏、紀伊守邸へ方違えにおもむく
 〈p100 暗くなる頃に、女房が、〉

(紀伊守邸:場所要チェック。土御門殿・法成寺のあたり。賀茂川に近い)

 ①ここからの紫式部の筆使い、溌剌としてきた感じです。
 ②「方違え」、「占いは科学であった」時代からすると従わねばならない。
  窮屈であるが非日常の世界が訪れる。余所に泊まりに行く、面倒だが何かいいことあるかもしれないとの期待もある。

 ③急に行くぞと言われて困惑する紀伊守。もう源氏はウキウキ、やる気まんまん。
  言葉づかいも冗談を交え軽妙である。  

 ④季節は梅雨明け。虫の声、蛍が飛び交う。→「夏は来ぬ」のころおい。
  風流な季節に風流な屋敷に赴く

 ⑤偶然にも空蝉も方違えで来ている。その人たちの様子。源氏が来ていることを嗅ぎ付けた女房たちはこれもウキウキで噂話、これが源氏の耳に入る。
   →ここで朝顔の君が初めて登場する(この頃から何かあったのでしょうか)

 ⑥そして紀伊守登場。源氏とのやりとりが面白い。
  「とばり帳もいかにぞは」(催馬楽・我家) 
  催促する源氏、必死に受け流そうとする紀伊守
   →「催馬楽・我家」 源氏のような最上流貴族も下世話な催馬楽を知っていたのですかね。

 ⑦空蝉の弟=小君の登場。
  空蝉の出自の説明=父は従四位下相当、身分低い(これでは更衣は無理だろうか)

 ⑧年老いた伊予介の後妻に入った空蝉。これに関心を示す義理の息子紀伊守。
  (源氏が来てなければ紀伊守が空蝉を襲ったのかも)
  (紀伊守、物語中一番好色な(スケベったらしい)男だと思うのですがいかがでしょうか)

この段は何度読んでも面白いと思います。さあ、準備完了、もう行くしかない。。。

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帚木(14) 方違え 紀伊守邸へ への2件のフィードバック

  1. 青玉 のコメント:

    「方違え」という風習初めて知りました。
    その方違えをこれ幸いと出かけていく源氏、何だかウキウキ気分ですね。

    紀伊守とのやり取りは源氏が一枚上手、同じ好色(父の妻に思いを寄せる)どうし、相手の気持ちが手に取るようにわかるのではないかしら?
    前夜の「雨夜の品定め」を地でいく冒険の始まりのようですね。

    • 清々爺 のコメント:

      方角のことやら日時のことやら迷信まがいの陰陽道に振り回されることがいっぱいあったのでしょうね。こればかりは心の世界なので如何ともしがたいですね。

      方違えも多分暦には中神が居る方角が全部載っていて、貴族は行動表を基にどこに方違えに行くのかローテーションを組んでいたのかもしれませんね。

      紫式部集にも方違えに泊まりに来た男との歌の贈答があり、紫式部自身にも覚えがあったようです。方違えは女性の方にも非日常的な期待感があったのでしょう。

      女房たちが自分のことを噂してるのを耳にする場面も面白いですね。
       「えっ、オレのことだ、まさか秘密はバレないだろうな。でも朝顔の君に贈った歌はそうじゃないよ、ちょっと違うよ、、」
      ってな調子でしょうか。

      紀伊守邸の人々の様子が活き活きと描かれています。 

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